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●今の飲食店の店長は「ブランドマネージャー」であれ!


店が増えてくると店の品質を保つために、本部側で店舗の仕事の「チェックリスト」をつくり、このチェックリストを順守するよう店長に求めます。すると、多くの店長は、何も考えず、ただ「チェックリストにあるから・・」という理由で仕事をするようになり(これを作業をこなすといいます)、実はこれが店舗の質を低下させる一番の理由だと私は考えています。


店舗の質を低下させないようにするには、ひとつひとつの仕事に対して、
①なぜ、そうするのかという目的を理解する
②各仕事のあるべき姿を理解する
この2つを確実店長に伝えることが、店舗の質を低下させない最低限の条件だと言えるでしょう。

つまり、仕事の「本質」をいかに店舗内で伝承するできるかどうかが店舗の質を低下させない一番のコツだと言えます。
ただ、私は、今はこれだけでは店舗の質を維持するには不十分だと考えています。


今は時代の変化が早い時代。

店長自身が、時流を肌で感じながら、自分なりに店舗のあるべき姿を「上書き」することが必要だと感じています。そうすることができて初めて、店の質が維持されたり、お客様の指示を継続して得られると考えています。よく言いますよね。現状維持は実は退化。0.1ミリでも常に進化しようとする姿勢があってめて現状維持であると。それと同じことだと思います。

ただ、怖いのは自分勝手な「上書き」をしてしまうこと。

自分勝手な思い込みで、自分では「上書き」しているつもりでも、実は、勝手に別のものに「変換」してしまっては、これはかえって顧客離れを起こすばかりです。


だからこそ、最近私のご支援先では、店舗コンセプトを学ぶ機会を増やしています。
・店舗コンセプトはどう考えるべきなのか?
・コンセプトを構成する、ターゲット、利用動機、消費形態などは、どう考えるべきなのか?
などを皆で学んでいただくようにしています。


そこから、自分たちの店のコンセプトの「あるべき姿」を共有していただき、この「あるべき姿」をいつも意識させ、今が「あるべき姿」からズレていないかを常に考えさせるようにしています。


このように、経営理念・クレドの浸透・共有化とともに、店舗コンセプトの共有化にも力をいれさせていただいております。(共有化するノウハウも構築できてきました)。


理念・クレド、コンセプトを浸透させることは、短期的に売上げを上げることにはつながりませんが、中長期的にみれば確実に売上アップにつながります。なぜなら、各スタッフの「考える力」が地道に向上するからです。


この10年で店長に求められる力は大きくに変化してきました。

これまでのいかに効率的に店を回すか、いかに利益をとれるかという仕事ではなく、今は、「ブランドマネージャー」として、自店のブランドを守り顧客満足度を高めることが大きな役割であると言っていいでしょう。

このブランドマネージャーとしての役割を担えるように教育し、また育成できできる仕組みをつくることが、今後、飲食店には求められていると言えます。このかなり難しい課題に挑戦している飲食企業こそが、お客様に支持いただけるのでないでしょうか?


ですから、これまでのただ「指示命令」に従わせるようなマネージメント、教育、仕組みでは、絶対にブランドマネージャーは育成できません。

店長をはじめて各スタッフに、仕事の本質を理解させ、自分で考えて行動できることが求められます。今までと同じ教育ではきっとこの先どこかで行き詰まるはずです。
 

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